生活習慣病について

生活習慣病の症状について
生活習慣病の恐ろしい点は、初期段階では自覚症状がほとんどないことです。多くの場合、自分でも気づかないうちに血管や臓器に負担がかかり、深刻な状態になって初めて症状が現れます。そのため、生活習慣病は(サイレントキラー)とも呼ばれています。私たちが臨床の現場でよく目にする、注意すべき体の変化をいくつかご紹介します。
自覚しにくいサイン
以下のような状態がある場合、すでに生活習慣病が進行している可能性があります。ご自身の体調を振り返ってみてください。
- 健康診断で血圧や血糖値の異常を指摘されたが、自覚症状はない
- 以前よりも疲れやすくなったと感じる
- 喉が異常に渇き、水分をたくさん摂るようになった
- 夜間にトイレに起きる回数が増えた
- 急に体重が増えた、あるいは特に理由もなく体重が減った
- 足のむくみや、手足のしびれを感じることがある
進行した際に見られる重篤な症状
病気が進行し、動脈硬化が進むと、命に関わる大きな症状が現れることがあります。激しい胸の痛みや、突然の激しい頭痛、片側の麻痺などは、心筋梗塞や脳卒中の前兆かもしれません。当院では、こうした事態を未然に防ぐために、早期の段階で適切な介入を行うことを大切にしています。
生活習慣病の原因について
生活習慣病は、特定の原因が一つだけあるわけではなく、複数の要因が複雑に絡み合って発症します。主な要因としては、食生活、運動習慣、喫煙、飲酒、そして過度なストレスが挙げられます。当院では、患者さんのライフスタイルを詳しくお聞きし、どこにリスク因子が潜んでいるかを一緒に考えていきます。
食生活の乱れ
現代の食生活は、高カロリー、高脂肪、塩分過多になりがちです。外食や加工食品が多い生活は、血圧を上げ、血糖値を上昇させる原因となります。また、野菜不足による食物繊維の欠乏も、腸内環境を悪化させ、代謝を低下させる要因になります。
運動不足
車社会である大田市周辺では、意識しないと歩く機会が減り、運動不足に陥りやすくなります。筋肉量が減少すると基礎代謝が落ち、内臓脂肪が蓄積しやすくなります。これが「メタボリックシンドローム」の引き金となり、さまざまな病気の連鎖を生んでしまいます。
嗜好品とストレス
過度な飲酒や喫煙は、直接的に血管を傷つけ、心臓や肝臓に負担をかけます。また、現代社会における精神的なストレスは、自律神経を乱し、血圧の上昇や過食を招くことがあります。こうした生活背景も含めて丁寧にお話を伺います。
生活習慣病の病気の種類について
生活習慣病には多くの種類がありますが、特に「三大疾患」と呼ばれる高血圧、脂質異常症、糖尿病は、日本人の健康寿命に大きく影響します。当院ではこれらの疾患に対して、専門性を持って対応しています。
高血圧症
血圧が高い状態が続くと、血管の壁に常に強い圧力がかかり、血管が厚く硬くなります(動脈硬化)。これが進むと、脳出血や心不全の原因となります。塩分の摂りすぎや肥満が主な原因です。家庭での血圧測定を推奨し、数値の変動を確認しながら治療を進めます。
糖尿病
インスリンというホルモンが十分に働かなくなり、血液中の糖分(血糖値)が高くなる病気です。放置すると、失明や透析が必要になる腎不全、足の壊疽などの合併症を引き起こします。当院では、食事療法と運動療法を基本に、必要に応じてお薬による治療を行います。
脂質異常症
血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値から外れた状態です。特に悪玉(LDL)コレステロールが多いと、血管の壁に脂質が溜まり、血管が狭くなります。自覚症状がまったくないため、血液検査で見つけることが非常に重要です。
高尿酸血症(痛風)
血液中の尿酸値が高くなり、足の親指の付け根などに激痛が走る「痛風」を引き起こします。それだけでなく、腎臓に負担をかけたり、結石を作ったりすることもあります。ビール、度数の高いアルコールや、プリン体を多く含む食品の摂りすぎが関係しています。
生活習慣病の治療法について
当院での生活習慣病治療は、単に数値を下げることだけが目的ではありません。将来起こりうる心筋梗塞や脳卒中などの合併症を防ぎ、長く健康でいられることを目指します。各疾患のガイドラインに基づき、無理のない治療計画を立てていきます。
食生活の見直し・継続可能な運動習慣
薬物療法
生活習慣の改善だけでは不十分な場合、あるいはすでに数値が高い場合には、お薬による治療を開始します。血圧を下げる薬、血糖値を調整する薬、コレステロールを下げる薬など、さまざまな種類があります。当院では、お薬のメリットと副作用をしっかり説明し、ご納得いただいた上で処方いたします。最近では、副作用を抑えた非常に優れたお薬も多く存在します。
定期的な検査と評価
治療の効果を確認するために、定期的な血液検査や尿検査、血圧測定を行います。また、必要に応じて腹部エコー検査や内視鏡検査を行い、内臓の状態をチェックします。
内視鏡検査については「苦痛の少ない内視鏡」のページをご覧ください。
生活習慣病についてのよくある質問
Q1. 薬を飲み始めたら一生飲み続けなければなりませんか?
A1. 必ずしもそうとは限りません。生活習慣が劇的に改善され、お薬を使わなくても数値が安定した場合には、減薬や中止を検討できることもあります。ただし、自己判断での中止は大変危険ですので、必ず医師と相談しながら進めていきましょう。
Q2. 生活習慣病の検査にかかる費用はどのくらいですか?
A2. 保険診療となりますので、検査内容や自己負担割合によって異なりますが、一般的な採血検査であれば数千円程度です。初診時は初診料等もかかります。詳しい費用については窓口でお尋ねください。
Q3. 特に症状がなくても受診して良いのでしょうか?
A3. もちろんです。生活習慣病は「症状がないうち」に見つけることが最大のポイントです。健康診断の結果に少しでも「要経過観察」などの記載があれば、その段階でぜひ当院へお越しください。早めの受診が未来の自分を救います。
Q4. 家族に糖尿病の人がいるのですが、私もなりやすいですか?
A4. 生活習慣病には遺伝的な要因も含まれますが、それ以上に「家庭での食事内容」や「生活スタイル」が似ることで発症リスクが高まる傾向があります。ご家族に疾患がある方は、早めに定期検診を受けることをおすすめします。
